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2007年05月02日

人と組織

NHKスペシャルの中で「映像の世紀」は、傑作のシリーズだった。
そして、意欲的だったのが、「変革の世紀」だったと思う。

その中の人と組織に関する回で、MITのマローン教授という人が、
「21世紀の人と組織をイメージにするとこうだ。」
「ITにより分散化が加速する」
「そして、ピラミッド社会からプロジェクト型社会へと移行していく」
みたいな話をしていて、当時印象的でした。(もちろん、かなり抽象的だけどね。

組織論は学問としてかなり曖昧な所にいるんだけど、少なくとも
ベンチャー、大企業、フリー、研究者など色々な道を歩む人が回りにいる中で、
どう生きていくかとか考えるときに大事な視点でもあるから、少しは本も読んだことも思い出した。

僕は、こういうことを前提にして動いていたりすることもあるので、時間有る方はどうぞ。
昔全部読んだぜ、くらいの人はごめんなさい。

(いくつか書きかけ)

■The Future of Work / Thomas W. Malone (MIT)
■Cultivating Communities of Practice / Wenger, Etienne
■The Rise of the "Creative Class" / Richard Florida
■知識創造企業 / 野中郁次郎
■フリーエージェントの時代
■自分の仕事を創る
■発想する会社
■イノベーションの達人-発想する会社をつくる10の人材
■野望の王国

■The Future of Work / Thomas W. Malone (MIT)
 
MITのマローン教授が扱う大きなテーマは、ITの普及により進む現代の人や組
織、ビジネスの変化である。
そして分析の焦点は、意思決定や組織構造の「分散化(decentralization)」
の問題である。

現代の企業においては、これまでの階層的(hierarchical)で中央集権型
(centralized)の組織構造が徐々に崩れ、
フラットで柔軟な組織構造が地理的にも分散しながら構築されるようになって
きている。
ITの普及は、産業革命から続いてきた「中央集権化」の流れを大きく変え、
我々の意思決定や組織デザインの考え方を、
一気に「分散化」の方向に転換させている。その後に、個人のエンパワーメン
トにつながると著者は説く。

(NHK変革の世紀から引用)

(宇宙空間の星が線で結ばれている図を映し)空間に浮かぶ白い球体が組織の
メンバーである個人です。
一人ひとりがつながる丸い広場は個人が参加する
プロジェクトです。広場は個人が自発的に
結びつくことで次々と生まれます。さまざまな専門性をもつ個人が縦横無尽に
結びつくことで新たな組織のパワーが
生み出されるのです。

現実の企業において具体的な姿を見せ始めたマローン教授のいう21世紀型の組
織、そこでは個人の裁量が大幅に認められるよう
になります。しかしその一方で、これまでのピラミッド型の組織とは異なり、
自分の仕事や居場所は自分で確保しなけらばなら
なくなるのです。

「新たな組織では自分自身で何をすべきかを探さなければなりません。その
際、個人に求められるのは、やるべきことが決まって
いない不安定な状況におかれても決して動じないという能力です。そして一見
関係がないと思われる情報や誰もが当たり前だと
見逃している情報の中に新たな価値を見出す力が問われることになるのです」


■Cultivating Communities of Practice / Wenger, Etienne

ゼロックスPARC3から生まれた学習研究所の研究員であったエティエンヌ・ウ
ィンガーが、
文化人類学的な企業組織の観察をし、どんな組織にも必ず「人々がともに学ぶ
ための単位」
があることを発見した。そして、「共有の専門スキルや、ある事業へのコミッ
トメントによって
非公式に結びついた人々の集まり」を『実践コミュニティ』と名付けた。

コミュニティの特徴としては、官僚主義的でないこと、たとえば指揮命令系統
によらない、
非定型で、組織の壁を自由に越えること、生き生きとしていること、前例を壊
すことなどである。

いずれにせよ重要なことは、コミュニティの良さを意図的に組織に持ち込み、
互いの境界線を壊すこと、命令しなくても、「個」は自発的に参画し、上下関
係ではなく、
貢献度に応じてリーダーシップを発揮していくような環境づくりが必要だとい
うことである。

  人と人の意思を繋ぎ、ソリューションするコーディネーターの存在は、非常に重要
であり、
コミュニティの経営者はスポンサーシップを発揮し、コーディネーターが自由
自在に動き回り、
人の意思をつないでいく活動を支援する、コミュニティの創造である。

■The Rise of the "Creative Class" / Richard Florida

リチャード・フロリダ教授によると経済活動の30%近くは、医師、弁護士、科
学者、エンジニア、起業家といった、
いわば「考える」ことで生計を立てている人々である「クリエイティヴ階級」
によってもたらされている。
これらがITの普及により増加し、一部の都市に集積していると主張する。


■知識創造企業 / 野中郁次郎

・形式知と暗黙知

知には形式知と暗黙知がある。形式知は言語や文章で表現できる客観的な知で
ある。暗黙知は言語や文章で表現できない主観的、
身体的な知である。そして「暗黙知と形式知の相互作用の中から知が生み出さ
れる」というのが考え方の根本にある。

・SECIモデル
暗黙知と形式知のスパイラルを創り出す知識移転のプロセスをSECIモデルに表
した。
これは「共同化(共感)」(暗黙知を暗黙知へ)→「表出化(文節)」(暗黙
知を形式知へ)→「連結化(分析)」
(形式知を形式知へ)→「内面化(実践)」(形式知を暗黙知へ)という知の
移転プロセスを辿りながら、
最初の「共同化(共感)」へ戻って絶えず循環を繰り返していくモデルであ
る。
 「共同化」は、徹底して歩き回ることで直接体験を積み、身体で知識情報(暗黙知)
を獲得することが必要だ。
 「表出化」は深い思索と本質的な対話を重ねながら、獲得した暗黙知を概念やデザイ
ン、言語にする作業である。暗黙知→形式知
 「連結化」は、形式知の組み合わせによる情報活用と知識の体系化でありITによって
知は一集団・一組織を超えて広く普及、共有できる。
 「内面化」は行動や実践を通じて形式知を具現化し、新たな暗黙知として理解し、学
習することである。
 
・SECIを支援する場
SECIモデルは特定の時間、空間、人間の文脈の中で行われるものであり、それ
には支援する場(BA)が必要である。
組織的に知を創造するためには、まず、知識ビジョンを掲げることが重要であ
る。「何のために存在するのか」、
「我々はどこに根をおろしているのか」、「なぜ我々は知識を創造するの
か」、といった一見青臭い議論を徹底的にしなければ
いけない。なぜなら知の創造とは絶対価値の追求だからだ。
組織の形はプロジェクトベースになっていくだろう。
人間の思いを形にしていく場としてはプロジェクト型がもっとも相応しい。
 
・プロジェクトを成功させる条件は4つある。
第1に「思い」を持った人々で自己組織化されている場であること。
第2に「開かれた境界」を持った場であること。
第3に、多様な背景や視点を持つ者との本質的な対話ができる場であること。
第4に、アイディアマン、コーチ、アクティビスト(革命家)の組み合わせが
その場にあることだ。

・クリエイティブルーティン
最後に、企業活動にとって大変重要な実行力について。
ルーティンをしながらルーティンを超えることを「クリエイティブルーティ
ン」と呼んでいる。これは、日本の「型」を
イメージするとわかりやすい。スポーツでいうならば、最初は徹底して「型」
を学んで習得し、それを超えて独自の型を
編み出すということである。

■自分の仕事を創る

■発想する会社 / イノベーションの達人-発想する会社をつくる10の人材

・究極のブレインストーミング
 1.焦点を明確にする
 2.遊び心のあるルール
 3.アイデアを数える
 4.力を蓄積し、ジャンプする
 5.場所は記憶を呼び覚ます
 6.精神の筋肉をストレッチする
 7.身体を使う

・ブレインストーミングを台無しにする6つのの落とし穴 P.77
 1.上司が最初に発言する
 2.全員にかならず順番がまわってくる
 3.エキスパート以外立入禁止
 4.社外で行う
 5.ばかげたものを否定する
 6.すべてを書きとめる

・クールな企業にはホットなグループが必要だ
 ホットグループをつくる
 情熱という要素
 適切な混成チーム

・ホットグループのための8つの風変わりな個性
 1.予言者
 2.トラブルシューター
 3.因習破壊者
 4.人の心を読む人
 5.職人
 6.テクノロジー・マニア
 7.企業家
 8.ちがうタイプの服を着こなす人

・温室をつくろう
 プロジェクトについて考え、人について考える
 ブロックを積みあげる
 チームのシンボルをつくる
 秩序はクリエイティブなスペースの敵
 物語を語る
 がらくたに歌を歌わせる

■イノベーションの達人-発想する会社をつくる10の人材

・発想する会社をつくる10の人材
 1.人類学者
人々の行動を観察して、提供される商品やサービスと人々がどのよ
うにインタラクションしているかを理解するキャラクター。
 2.実験者
常に新しいアイデアのプロトタイプをつくりながら試行錯誤を繰り
返すことで情報を得るキャラクター。
 3.花粉の運び手
異なる業界、異なる分野を探り、そこで発見したことを自分達がデ
ザインしようとしているものに見合うように変換する
キャラクター。
 4.ハードル選手
イノベーションに至る道程に存在するさまざまな障害物を、不屈の
精神で次々と軽快に飛び越えていくのがこのキャラクター。
 5.コラボレーター
多彩な集団をまとめあげ、集団の中心に立って新しい組み合わせ、
分野横断のソリューションを生み出すキャラクター。
 6.監督
才能あるキャスト、クルーを集めてくるだけでなく、彼らのクリエ
イティブな才能を開花させる手助けをするキャラクター。
 7.経験デザイナー
表面には決してあらわれない潜在的な顧客のニーズに深いレベルで
結びつく説得力のある経験そのものをデザインするのが
このキャラクター。
 8.舞台装置家
イノベーション・チームが最高の仕事をするための舞台を演出する
のが彼らの役目。
ただの物理的な環境を行動や姿勢に大きな影響をおよぼす強力なツ
ールに変換するキャラクター。
 9.介護人
つねに顧客のニーズを察知して、すぐさま本当に求められているサ
ービスを顧客の前に提示できるのがこのキャラクター。
 10.語り部
人のこころの奥深くに働きかける、説得力のある真実を物語り、内
部の士気を高め、外部からの評判を高めるのが
  このキャラクター。

・10のキャラクターは役職ではない

■野望の王国


<参考URL>
http://www.kakihara.org/blog/archives/000047.html
http://www.shl.jp/newscom/index.asp?y=2005&m=4&d=4
http://www.academyhills.com/gijiroku/27/27_11.html
http://itasan20.jugem.jp/?eid=244

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投稿者 ryutaro : 2007年05月02日 08:29
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